太陽光の自然災害事故、6年で261件。台風では3件に1件が敷地外に被害
製品評価技術基盤機構(NITE)は2026年8月25日、台風による太陽電池発電所の電気事故について注意喚起した。2020〜2025年度の自然災害起因の電気事故332件のうち太陽電池発電所が261件。台風起因の事故では36.0%が敷地外へのパネル飛散や土砂流出で第三者の物件に被害を与えており、9月が最多。
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)は2026年8月25日、台風による太陽電池発電所での電気事故について注意喚起し、事故リスクを下げるための対応ポイントを公表しました。電気事業法に基づいて報告された事故の分析です。
自然災害による電気事故の8割が太陽光
全国の自家用電気工作物で自然災害に起因した電気事故は、2020年度から2025年度の6年間で332件報告されています(2026年5月時点の報告数)。電気工作物別では太陽電池発電所が261件と突出して多く、火力発電所24件、風力発電所18件、水力発電所17件と続きます。太陽電池発電設備は屋外に広い面積で設置されるため天候の影響を受けやすい、とNITEは説明しています。
| 電気工作物 | 事故件数(2020〜2025年度) |
|---|---|
| 太陽電池発電所 | 261件 |
| 火力発電所 | 24件 |
| 風力発電所 | 18件 |
| 水力発電所 | 17件 |
| 需要設備 | 11件 |
| 高圧配電線路 | 1件 |
台風事故は9月に集中し、3件に1件が第三者に被害
太陽電池発電所の自然災害事故のうち地震以外の243件を月別に見ると、台風に起因した事故は9月が最も多くなっています。台風に起因した電気事故では、3件に1件以上(36.0%)が敷地外へのパネル飛散や高台からの土砂流出により第三者の物件に被害を与えていました。自然災害に起因した電気事故全体では第三者被害は10件に1件以下(約7%)で、台風では第三者への被害の割合が高い傾向があります。
紹介された事故事例
- 2025年9月:小売施設の屋上に設置されたパネルが強風で外れ・割れ、ケーブル断線。定例の目視点検は行っていたが、想定を超える強風で損壊
- 2024年8月:台風接近時の竜巻などの突風でパネルと架台が飛散・破損
- 2023年8月:強風でパネル2枚が飛散し、うち1枚が敷地外の河川へ。メーカーの取扱説明書どおりのボルト締め施工だったが、アルミフレーム接合部に負圧荷重が集中して破断
- 2022年9月:想定外の大雨で河川が氾濫し、発電所最下段のパワーコンディショナとパネルが水没。後日、パワーコンディショナが出火
NITEが求める対策
台風接近前は、気象情報の確認、緊急連絡体制の整備、排水経路の確認、飛散しそうな設備・資材の固定や撤去、パネル・架台・PCS・受変電設備の破損点検、固定金具や架台ボルトの増し締め、杭周辺の地盤の確認、土砂流出・地盤崩壊リスクの確認を求めています。台風通過後は、感電や土砂崩れの危険がないか確認したうえで速やかに臨時点検を行い、水没・浸水した設備には近づかず電気主任技術者等に相談すること、電気関係報告規則に定める事故に該当する場合は事故を知った時から24時間以内に産業保安監督部へ報告すること、としています。
出典
- 製品評価技術基盤機構(NITE)/
【プレスリリース】台風による太陽電池発電所での電気事故 3件に1件は第三者の物件への被害が発生 ~敷地外へのパネル飛散や土砂流出に注意!~ - 製品評価技術基盤機構(NITE)/
報道発表資料(PDF)
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